人気漫画キングダムと三国志って似てる気がしませんか?
キングダムも三国志も、中国の歴史がテーマになっています。
なるほど!地名やキャラが似ていたりするのには訳があるんじゃな。
ここで気になってくるのが、
「キングダムっていつの話なんだろう。三国志と同じ時代の話なの?」
「キングダムと三国志の違いって何だろう?」
という疑問が湧いてきます。
キングダムは春秋戦国時代、三国志は三国時代の物語です!
と言われてもボンヤリして同じ時代の話なのか、別の時代の話なのか分かりませんよね?
今回は、キングダムと三国志を分かりやすく時系列を追いながら、違いを徹底解説していきたいと思います。
キングダムと三国志の時系列はいつの時代?
さて最初の疑問を解き明かしていきましょう。
キングダムと三国志は、どっちが先の話なんでしょうか。
実際「キングダム」は漫画や映画で知ったという人が多く、本当にあった話なの?時代も人物もフェイクじゃないのと疑問を抱いている方もいるのではないでしょうか。
また「三国志」は「耳にしたことがある!」「史実の出来事なんだよね!」「でも詳しく知らない」「説明できない」という方や、人によっては歴史の教科書や史書を読んだり、漫画やアニメで見たなど様々だと思います。
日本では昔から三国志のほうが知名度や人気があり、吉川英治氏の「三国志演義」や、横山光輝氏の「三国志」が有名で、マンガやゲーム、映画にもなるほどの空前の「三国志」ブームとなりました。
横山光輝の「史記」には秦の始皇帝(キングダムの秦王のモデル)が出てくるのですが、天下統一後の話なので、戦いのサクセスストーリーじゃないんですよね。
智将たちが知恵比べや命を懸けて戦う物語のほうにスポットが当たるのは仕方ないわよね~。
馴染みも印象も薄いイメージがあるためか、長年日本では秦の始皇帝の話よりも、三国志の方が人気があったと思われます。
ところが、最近この勢力図が変化しました。
感の良い方ならピンっときたハズ!理由は漫画キングダムの影響です。
2006年に週刊ヤングジャンプに原奏久氏の「キングダム」が掲載されるとあっという間に人気となり、男女問わず、世代を超えて多くの人が夢中になりました。
絶大な人気には、主人公や登場人物が生き生きと魅力的に描かれているという点です。
主人公はもちろん、敵国の武将の背景や想いなどがリアルに描かれており、読者の感情を揺さぶります。
武将としての漢らしさや、勇敢さ、リーダーシップの魅力に引き込まれてしまいます。
現代でも憧れが強い戦国武たちのストーリーを描いたキングダムと三国志は、いつの時代の話なのか、順番に見ていきましょう!
そうじゃ、いつの話なんじゃ?
はやく知りたいのぉ!
キングダムの時代は「春秋戦国時代」
キングダムは紀元前221年、春秋戦国時代の末期が舞台となっています。
主人公の信(しん)と、中華統一を目指す秦王の政(せい)が繰り広げる壮大な歴史物語です。
キングダムの時代背景となっている中国の戦国時代は、紀元前403年から前221年までの約200年間です。
キングダムの物語は、主人公の信が14歳で秦王の政と出会うところから始まるので、西暦に当てはめると、紀元前245年~前221年の物語ということになります。
日本で言えば1000年も続いた「弥生時代」で、邪馬台国の卑弥呼が産まれる400年前の話なんじゃ。
キングダムは中国の始皇帝時代、戦国七雄「秦(しん)、韓(かん)、魏(ぎ)、趙(ちょう)、燕(えん)、斉(せい)、楚(そ)」の七国大国が領土を巡り争った時代の話です。
2019年には実写映画化され、山崎賢人さんが主演を務め話題になりました。
迫力ある映画を見て、キングダムの漫画を手に取った方も多いのではないでしょうか。
人気の漫画が実写化されたときって、ファンとしては原作が好きすぎて、映画やドラマの出来に幻滅してしまいがちなことがありませんか?
キングダムの映画化は、原作と違った面白さがあり、映像やCGの迫力も加わり当時の戦国時代を彷彿とさせます。
俳優陣の評価も高く、主人公の信を演じた山崎賢人さんはもちろん、王騎将軍役の大沢たかおさんもまさに漫画から抜け出してきた王騎将軍そのもの!黙っていても存在感がある演技で話題となりました。
アニメ放映ではシリーズ化され、映画でも続編が作られるほど、人気ぶりが伺えます。
三国志の時代は「三国時代」
三国志は西暦220年~280年、三国時代が舞台となっています。
三国時代の歴史をざっくりと分かりやすく箇条書きリストにしたので、年表で見てみましょう!
- 184年・・・三国時代幕開け
- 207年・・・三顧(さんこ)の礼
- 208年・・・赤壁(せきへき)の戦い
- 220年・・・魏(ぎ)建国
- 221年・・・蜀(しょく)建国
- 229年・・・呉(ご)建国
- 280年・・・三国時代の終焉
三国志の物語ではもっと数多くの戦いがありますが、ここでは要点だけを説明していきますね。
184年に後漢時代末期に政治力が腐敗し「黄巾の乱(こうきんのらん)」が勃発します。
そして魏(ぎ)、呉(ご)、蜀(しょく)の3国が天下を三分する三国時代の幕開けとなります。
その後何年にも渡り戦いを経て280年に晋(しん)が天下統一を遂げ、三国時代は終わりを迎えます。
年表で見ると分かりやすいわね ♪
知っているようで難しい…三国志ってどんな話だっけ?と言う方にざっくりと説明しましょう。
曹操(そうそう)、孫権(そんけん)、劉備(りゅうび)の3人の英雄が互いに戦い、「魏、呉、蜀」の三つの国が建国されました。
そのため中国に皇帝が3人も誕生してしまいます。
そもそも皇帝は国に1人だけなはずですよね?ところが中国に皇帝が3人もいるという極めて希な状態になってしまいます。
普通じゃない事って面白いのよ!
読者側からすれば通常あり得ない出来事が起こる!ここが三国志の魅力とも言えるでしょう。
三国志は、ヒゲ武将として有名な関羽(かんう)や張飛(ちょうひ)が大活躍するストーリーや、軍師の諸葛亮(孔明)の話など、数多い個性的な武将たちのエピソードで展開する魅力的な物語で構成されています。
推しの戦国武将がいると、さらに詳しく知りたくなりますし周囲に自慢したくなるのがファン心理!
日本でも歴史好きで戦国武将推しを「レキジョ」と呼ぶ推し活があるほど人気がありますよね。
三国志の時代は、日本は「弥生時代」で卑弥呼が邪馬台国を治めていた頃なんじゃ。
キングダムと三国志の違いを3つのポイントから分かりやすく解説!
キングダムと三国志の違い・・・➀時代
キングダムと三国志の時代を比べると、キングダムの方が400年ほど先の時代の話になります。
中国の歴史は古く紀元前17世紀頃に、もっとも古い王朝「殷(いん)」が設立します。
その後「周(しゅう)」という国が出来るのですが、周王朝は東西に分かれ次第に権威が落ちていき、新しい時代に突入します。
多くの小国が勢力争いをしていた春秋戦国時代ですが、強国に吸収合併され「秦、楚、斉、燕、趙、魏、韓」の七つの大国に分かれます。
そう、キングダムの舞台となった時代なのですが、こんなに古い時代の話だったの?そして実在した史上の話だったんだと思った方もいるのではないでしょうか。
中国史上初めて中華統一を成し遂げた秦の国が王朝を築き上げますが、程なくして「漢(かん)」に滅ぼされてしまいます。
漢の時代は長く約400年も続きますが、反乱を機に滅んでしまうのです。
そしてやってくる次の時代が、皆さんもご存知三国志の時代です。
こうして中国の歴史の時系列順で並べると、時代の違いがより分かりやすいですね!
キングダムと三国志の違い・・・②領土
地図で領土を比べて見ると、分かりやすいと思います。
まずはキングダムの時代はどうでしょうか。
簡単に説明すると、キングダムは「秦、楚、斉、燕、趙、魏、韓」の七つの大国の領土に分かれています。
中華統一を成し遂げた秦の国が、どの様に成長し覇権を争ったのかが描かれています。
三国志は、「魏、呉、蜀」の三つの大国の領土に分かれいます。
魏の国が覇権を争い中国統一を成し遂げました。
どちらも領土統一するために戦をする物語ですが、領土の大きさや規模が違うのです。
キングダムと三国志の違い・・・➂主人公設定
キングダムと三国志は主人公の設定がズバリ違います。
キングダムは下僕が主人公で戦時孤児が、武将になりあがっていく様を描いています。
主人公の信は下僕の身でありながら「天下の大将軍になってやる!」と野望を胸に、言葉通り戦で手柄を積み上げ敵陣にも名を馳せる将軍に成りあがっていきます。
学が無いので、周囲からも「バカ」呼ばわりされますが、正義感が強く人情に厚い信の生き様は、周囲にも影響を与えていきます。
戦国時代という波乱の世の中で未来の希望を信じ、自分が必ず大将軍になると信じる強さは、メンタルの強さを感じます。
一方、三国志は皇帝が主人公になっています。
下僕が主人公の物語と、君主が主人公の物語という設定に大きな違いがあります。
キングダムと三国志の時系列は?違いを徹底解説!まとめ
キングダムと三国志の時系列と違いを徹底的に解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
最後におさらいしてみましょう。
キングダムと三国志では、キングダムが400年ほど前の話でしたね。
大きな違いは、3つのポイントに分けて説明しました。
- 時代の違い
- 領土の違い
- 主人公設定の違い
同じような領土を巡る争いの歴史物語ですが、時代背景や主人公の着眼点が異なるとまた違った面白さが広がります。
時系列が分かったところで、もう一度キングダムを読んでみたくなってきたのぅ。
時代背景や時系列を追いながら、もう一度読み返してみると新しい発見があるかもしれませんよ。