2022年のマンガ大賞で「大賞」を受賞した『ダーウィン事変』は有名ですが、作品を描いた作者がどんな人なのか知らないという方は多いのではないでしょうか。
ダーウィン事変は人とチンパンジーの間に生まれた「ヒューマンジー」が主人公です。

半分ヒトで半分チンパンジーの「ハーフ」って設定が奇抜!
「なんで人間だけが特別なの?」
ヒユーマンジーのチャーリーが問いかける疑問は「テロ」「炎上」「差別」など、人間社会での矛盾や多様性を鋭く描き出し私たちに問題提起を投げかけています。
その独特な世界観と私たち読者を惹きつける卓越したストーリーテリングは、いったいどのように培われたのでしょうか?
この記事では『ダーウィン事変』の作者うめざわしゅん先生の経歴や過去作品を探り、その人物像や作品に込められたメッセージに迫ります。



記事の後半は、ダーウィン事変のTVアニメ化に関して詳しく紹介するので最後まで読んでね ♪
ダーウィン事変の作者はどんな人?【うめざわしゅん】衝撃作までの道のり


作者のうめざわしゅん先生はファンの間では「奇才」や「天才」とも呼ばれています。
でも彼のプロフィールは謎のベールに包まれており、顔写真やインタビュー記事などもほとんど無いんです。
となると「どんな人なのか?」ますます興味が湧いてきますよね。
うめざわしゅん先生について、とことん調査したので順番にご紹介していきましょう。
異才の軌跡「デビューから現在まで」
まずはうめざわしゅん先生のプロフィールから見ていきましょう。
公式ホームページにも写真や詳しいプロフィール記載がありませんでしたが、調査の結果をまとめてみました!
- 名前:うめざわしゅん
- 生年月日:1978年12月13日
- 出身地:千葉県
- 大学:早稲田大学
- 職業:漫画家
なんと!うめざわしゅん先生の弟は『ハードボイルド園児 宇宙くん』の作者:福星英春(ふくぼしえいしゅん)先生であることが判明しました。
福星英春先生のX(旧ツイッター)をみると、兄うめざわしゅん先生作品を紹介する投稿もあり仲の良さが伺えます。
それにしても、兄弟そろってプロの漫画家だなんて才能に満ち溢れていますよね。
続いて、うめざわしゅん先生の経歴についてご紹介しましょう。
- 1998年:『ヤングサンデー増刊』の読み切り『ジェラシー』で漫画家デビュー
- 2006年:『ヤングサンデー』連載の短編連作をまとめた『ユートピアズ』を刊行
- 2017年:宝島社のオトコ編第4位にランクイン
- 2022年:『月刊アフタヌーン』で『ダーウィン事変』連載開始
- 2022年:「マンガ大賞2022」大賞を受賞
うめざわしゅん先生は1998年大学在学中に漫画家としてデビューしました。


2006年には『ユートピアズ』に収録された『どつきどつかれて生きるのさ』と『ヘイトウイルス』の2作品が『世にも奇妙な物語』で実写ドラマ化され、その才能は早くから注目を集めることになります。
そして2020年『ダーウィン事変』で「マンガ大賞2022」大賞を受賞し、その衝撃的な内容と深いテーマ性は多くの読者の心を捉え、社会現象ともいえる反響を呼びました。
- マンガ大賞2022大賞
- 第25回文化庁メディア芸術祭 マンガ部門 優秀賞
- 「このマンガがすごい!2022」オトコ編 第10位
- 日販主催「出版社コミック担当が選んだおすすめコミック2022」第2位
ダーウィン事変は「マンガ大賞2022」大賞をはじめ、受賞歴に輝いています。
うめざわしゅん先生のプロフィールや経歴が分かったところで、過去作品も見てみましょう。
多様なテーマと卓越した表現力「過去作品」
うめざわしゅん先生の過去作品をまとめてみました。
その多様なテーマと卓越した表現力が特徴です。
- ユートピアズ:人間の欲望や狂気をテーマにした短編集
- パンティストッキングのような空の下:少年と少女の繊細な情感を描いた作品
- えれほん:SF、コメディ、ドラマなど多様なジャンルが収録された短編作品
- ピンキーは二度ベルを鳴らす:裏社会を舞台にしたノワール作品
- 一匹と九十九匹と:様々な背景をもつ異端の人々を描いた短編集
- ダーウィン事変:人とチンパンジーの間に生まれた「ヒューマンジー」の少年を主人公に人間社会の矛盾や多様性を鋭く描いた作品
うめざわしゅん先生の作品を並べてみると「短編集」が多いことが分かります。
なぜ短編形式なのでしょうか、こだわりがあるのか少し掘り下げてみましょう。
多様なテーマへの挑戦
うめざわしゅん先生の作品は、人間の心理や社会問題を深く描いた作品が多いです。
短編形式は様々なテーマに挑戦し、私たち読者に強烈なインパクトを与えるのに適しているのです。



素人考えだけど、短い話だとたくさん描けそうな気がする・・・
独特の世界観の構築
短編作品はギュッと凝縮されたストーリーのなかで独特の世界観やキャラクターを際立たせることができます。
うめざわしゅん先生の作品はその独特の世界観が魅力のひとつです。
短編形式にすることにより、その魅力が最大限に引き出していると考えられます。
現実的な表現
短編作品のメリットとして実験的な表現や新しい試みに挑戦しやすい形式になります。
うめざわしゅん先生は常に新しい表現を追求していることからあえて短編形式で作品を描いている可能性があります。



短編ばかり描いていたのに、長編を描くきっかけは何だったんだろう?
ここで新しい疑問が湧いてきました。
次はうめざわしゅん先生がなぜ長編となるダーウィン事変を描くことになったのかを深堀りしていきましょう。
ダーウィン事変【誕生秘話】うめざわしゅんがたどり着いた新境地


ダーウィン事変の制作背景にはうめざわしゅん先生の過去作品や、現代社会への問題意識が深くかかわっています。
この異色の物語が生まれた背景には過去に発表した『もう人間』の存在があります。
ダーウィン事変はこうして生まれた!受け継がれた過去作「もう人間」とは?


『もう人間』はうめざわしゅん先生が2006年に発表した短編作品で、短編集『えれほん』に収録されています。
「アンビリクス症候群」という稀な病気をもつ人々がいる世界を描いています。
この病気は「お母さんのへその緒」から切り離されると死んでしまうもので、患者はチューブに繋がれた生活を送らなければいけません。
もちろん架空の話なんですが、女性ジャーナリストが取材をするなかで人間の生と死、存在意義について考えさせられる物語です。



短編ってサクサク読めるイメージがあるけど・・・
内容が重すぎて読みながら考え込んでしまったりして、私はなかなか先に読み進められず短編マンガなのに読み進めるのに時間がかかった作品でした。
うめさわしゅん先生は『もう人間』で描いた「人間とは何か」というテーマをもっと発展させたいと『ダーウィン事変』に挑みます。



ダーウィン事変の原点ともいえる作品なので、ぜひ読んでみてね
ヒューマンジーは現実に存在する?「ダーウィン事変の真実」に迫る!


ダーウィン事変は人とチンパンジーの間に生まれた「ヒューマンジー」の少年チャーリーが主人公です。
衝撃的な内容から「これは現実にあった話なの?」と疑問をもつ方もいるハズ。
実際にチンパンジーと子作りができるのか実験した人物がいたんです!
1920年にイワノフ博士は人間も自分たちと近いDNAを持つチンパンジーとのハイブリッドを作ることが可能なのか交雑実験を行いました。
実験は成功しませんでした。



え!?非人道的な実験が実際に行われてたなんて・・・
うめざわしゅん先生は『もう人間』で描いた生命倫理的テーマを掘り下げたいと考えていた時に、この実際にあった人間とチンパンジーの交雑実験のエピソードを知ったそうです。
マンガの世界だから可能となった「ヒューマンジー」の存在は、私たちに様々な問題提起を投げかけます。
うめざわしゅんの世界「海の夜明けから真昼まで」スクリーンで実写化


うめざわしゅん先生の短編集『一匹と九十九匹と』に収録されている『海の夜明けから真昼まで』が実写映画化され2023年8月に劇場公開されました。
サビれた港町で起きた監禁事件の被害者の女子高校生と同級生、そして犯人が織りなす人間模様が描かれています。
うめざわしゅん先生はこの映画について「個人的にはめちゃくちゃ爽やかな青春ムービー!原作は見なくていいからこっちを観てください。」とコメントしており映画の完成度に満足している様子が伺えます。
コメントを見る限りとても温和な感じが漂っていますが・・・監禁事件が題材で「爽やか青春!」と言ってのけるところがユーモラスさを感じますね。
題材は生や死など重いものが多いのに、うめざわしゅん先生の作品には「笑いの要素」が必ず取り込まれています。
「どんな極限状態のなかでも必ず笑いがある」というのが持論だそうです。
うめざわしゅん先生は映画鑑賞や音楽にも造詣が深く、映画に関してはキム・ギドク監督の「うつせみ」に興味を示しており映画からインスピレーションを得て創作活動に活かしているのかもしれません。



うめざわしゅん先生のnoteには長渕剛さんの「シャボン玉」の歌詞が引用されてたよ♪長渕ファンなのかなぁ?
うめざわしゅん先生の短編作品はすでにドラマや映画で実写化されていますが、今回は長編作の『ダーウィン事変』のアニメ化が決定したことにより、話題を呼んでいます。
衝撃の問題作ついにアニメ化!ダーウィン事変【新たなステージ】へ


現代社会のタブーに深く切り込んだダーウィン事変のアニメ化が決定しました。
衝撃的な内容と深いテーマからすでに社会的注目を集めていますが、アニメ化によって原作ファンだけではなく、これまでダーウィン事変に触れたことのない層にも作品の魅力を伝えることができます。
ではいつオンエアされるのかご紹介していきますよ!
ダーウィン事変「2026年1月」待望のTVアニメ化決定!
- 2026年1月 TV放送開始
- 原作:うめざわしゅん(講談社「アフタヌーン」連載)
- 監督:津田尚克
- 音楽:桶狭間ありさ・堀川真理子
- 制作ベルノックスフィルムズ


キャストの情報はまだ未公開です。
ディザーPVではリヴェラの声のみ公開になっていますが一体誰の声なのか・・・あなたは予想できますか?
では公開になったディザーPVをご覧ください。
ダーウィン事変「ディザービジュアル」公開
気になるリヴェラの「ヒューマンジー、きみは特別だよ」の恐ろしげな声ですが、一部ファンの間からは声優の「大塚明夫」さんという声が上がっています。
大塚明夫氏といえば、ヒロアカのオールフォーワンや、ルパン三世の二代目次元大介などで有名ですよね。



デンゼル・ワシントンやニコラスケイジの吹き替え役の人よね~♪
あの渋いトーンの声は何やら聞き覚えがありますが・・・真相はどうでしょうか。
キャストの公開発表も楽しみですね!
原作マンガの持つ独特の世界観やキャラクターをアニメーションならではn表現でより魅力的に絵が出されています。
特にチャーリーの人間離れした身体能力の動きはアニメーションでこそ映える要素ではないでしょうか。
ダーウィン事変は海外からも人気の高いマンガなので、海外の視聴者と国際的な議論が巻き起こると面白いですね。
【ダーウィン事変】作者はどんな人?うめざわしゅんの経歴と過去作品まとめ


ダーウィン事変の作者うめざわしゅん先生についてプロフィールや経歴、過去作品をまとめてご紹介しました。
過去作品も世にも奇妙な物語でドラマ化や、映画化されており独特の世界観や人間描写が社会現象となりました。
ダーウィン事変で「マンガ大賞2022」大賞や数々の受賞したことにより、さらに注目が集まっています。
メディア出現や公式ホームページでも多くを語らないうめざわしゅん先生ですが、作品には彼のメッセージがたくさん詰まっています。
ヒューマンジーのチャーリーという普通の人間から外れた目線で見ると、いかに私たちが日常的に物事を判断する際に思い込みや矛盾があるという事に気づかされる作品です。


2026年1月には待望のアニメがスタートします。
キャストの発表にも注視しながら今後の展開に期待したいですね。
ここまでお読み頂きありがとうございました。