『ザシス』あらすじは？見どころや感想を徹底調査！

この記事では「ザシス」のあらすじを徹底的に解説し、物語の見どころや読後感想を深掘りしていきます。

あらすじを知ることで、物語の複雑な構造やキャラクターの心情をより深く理解できるでしょう。

では、まずは「ザシス」のあらすじから見ていきましょう。

『ザシス』のあらすじを徹底解説！

2022年12月から連載がスタートした、森田まさのりのサスペンスホラー作品『ザシス』は、その恐怖と謎に満ちたストーリーで多くの読者を引き込んでいます。

『ザシス』は緊張感あふれる展開と予測不能な事件が連続するため、読み進める手が止まらない一作です。

まずは『ザシス』のあらすじ、登場人物を徹底解説します。

ザシスの物語は旧友たちの連続死から始まる

『ザシス』は、人気作『ろくでなしBLUES』や『ROOKIES』で知られる森田まさのり先生が2022年12月から連載を開始したサスペンスホラー作品です。

主人公の山内海は平穏無事に中学校の教師として過ごしていましたが、突然、旧友たちが連続して謎の死を遂げるという衝撃的なニュースが飛び込んできます。

この事件を機会に彼の生活は大きく変わり、事件の背後に潜む陰謀が明らかになり始めます。

事件の中心には佐伯遥人という元同級生が関わっており、その存在が事件に与える影響が物語の重要なポイントとなります。

山内は、恋人であり文芸誌の新人編集者である八木沢珠緒と共に、謎めいた事件の真相を解き明かすべく動き出します。

そして同窓会で目撃した恐怖の映像が、物語を一気にクライマックスへと引き寄せます。

主な登場人物とその背景

登場人物たちは、過去のいじめと現在の連続殺人事件が絡み、それぞれが物語のテーマ「問題を見て見ぬふりをすること」を教えてくれます。

山内 海（やまうち かい）

過去に佐伯がいじめの被害者になっているのを見て見ぬふりをしていたことに対し、深い罪悪感を抱えています。

連続殺人事件に巻き込まれる中で、過去と向き合い、真実を追い求めます。

八木沢 珠緒（やぎさわ たまお）

山内の恋人で小説と現実の事件が似ていることに気づき、山内と共に事件の真相を確かめる。

物語を通して、事件解決に大きな役割を果たします。

佐伯 遥人（さえき はると）

かつて中学校でいじめを受けていた人物。

母と一緒に、いじめの加害者に復讐をするため『ザシス』の中でキーパーソンとなります。

最初は死亡したと思われていましたが、最終回では彼が生きているかもしれないという兆しが見受けられます。

遥人の母親

物語の真犯人とされる人物。

息子が受けた壮絶ないじめに対する怒りと絶望から、加害者たちへの復讐を遂行します。

彼女の動機は、息子の復讐を果たすことにあり、最終的に悲劇的な結末を迎えます。

田宮 晋太郎（たみや しんたろう）

いじめの黒幕であり、いじめを直接行った人物ではありませんが、他の同級生に対していじめを指示していた人物です。

物語の後半で、その真実が明らかになり彼の存在がいじめの根源であったことが判明します。

いじめの加害者たち

佐伯をいじめていた直接的ないじめっ子たちで、『ザシス』の中で復讐の対象となり、死んでいきます。

彼らの過去の行動が現在の事件を引き起こす原因となる。

『ザシス』の見どころを巻ごとに徹底解説！

　『ザシス』は、その独特な世界観と緊張感あふれる展開が魅力のサスペンスホラー作品です。

ここでは『ザシス』の魅力的なストーリー展開、視覚的な魅力、そしてキャラクター同士のドラマと成長を中心に解説します。

ザシス全体の見どころは小説と内容が似すぎている！

『ザシス』の最大の見どころは、実際の事件と佐伯が書いた小説『ザシス』の内容が驚くほど一致している点です。

さらに、山内が過去の同級生たちと再会する同窓会のシーンは、緊張感と不気味な雰囲気が高まり、読者に強烈な印象を与えます。

同窓会メンバーたちが怖い映像を目にするシーンや、それを背後で操る真犯人の動機が徐々に明かされていく様子は、ハラハラドキドキが止まらない展開です。

ザシス１巻の見どころ（ネタバレ含む）

『ザシス』第1巻では、主人公の山内海（やまうち かい）が、過去に自分が犯した罪と向き合うことを余儀なくされる場面が描かれています。

幸せな日常の崩壊

物語の冒頭、山内は日常の忙しさに追われる中で過去の事件が再び明るみに出たことを知ります。

事件の被害者は、かつて彼が親しくしていた旧友たちで、そのほとんどはかつていじめをしていた人物でした。

特に、いじめの被害者であった佐伯遥人（さえき はると）の存在が、この事件に恐ろしい影を与えています。

同窓会で再会し、罪と向き合う

物語が進行するにつれ、山内は旧友たちとの同窓会に出席することになります。

この同窓会は単なる再会の場ではなく、事件を解き明かす上で重要な転機を迎える場所でもあります。

山内たちは昔のいじめを振り返り、その罪と向き合わざるを得なくなります。

自分たちの過去のいじめ行動が今回の事件に関わっているのではないかと、山内たちは怯えます。

小説『ザシス』と現実のつながり

１巻の終わりでは、事件に重要な役割を果たすもう一つの要素が明らかになります。

この内容が、現実の連続殺人事件と驚くほど一致していることに山内たちは勘づきます。

重要なのは、この小説が単なるフィクションではなく、佐伯が抱える復讐心が反映されている可能性が浮かび上がる点です。

山内の悩みと成長

主人公の山内は、直接いじめに加わったわけではないものの、佐伯がいじめられているのを見て見ぬふりをしていたことに苦しんでいます。

山内は自分の罪から逃げたいという思いと、事件の真実を解明し過去の過ちを償いたいという気持ちの間で葛藤します。

この葛藤は物語の後半でさらに深まり、山内がどのようにして自らの罪と向き合い、事件を解決に導こうとするかが大きな見どころとなります。

過去の罪の重さ

終盤に向けて、物語はさらなる緊張感を増します。

特に、同窓会で流される恐怖の映像は山内たちを震え上がらせます。

その上、佐伯が事件に関わっている可能性が強まってきて、復讐劇が現実のものとして進行していることが示唆されます。

ザシス２巻の見どころ（ネタバレ含む）

『ザシス』第２巻では、１巻で明らかになった事件が、主人公・山内海と彼の恋人・八木沢珠緒を一層混乱させます。

この巻では、佐伯が書いた小説『ザシス』と現実の事件の関係が明確になり、事件の謎がさらに複雑化していきます。

小説『ザシス』と現実のリンク

佐伯が執筆した小説『ザシス』と実際に起きている事件が驚くほど似ているという事実が明らかになり、山内と八木沢は恐れを抱きます。

特に、小説の中で描かれたシーンが次々と現実化するという不気味な展開が、この巻の大きな見どころです。

彼女は佐伯の原稿の続きを手に入れるために関係者に会いますが、そこで佐伯の深い恨みと苦しみが浮かび上がります。

２人の調査が進む

山内たちは、事件と小説があまりに似すぎていることに気づきます。

彼らが関わる人物たちもまた、過去のいじめに加担した者たちであり、次々と不審死を遂げていきます。

佐伯がどのような心境で小説を執筆したのか、その背後に隠された感情が明らかになるシーンは、この巻でも強い印象を残します。

同窓会での映像

旧友たちが再び集められた同窓会の場で、恐怖の映像が出てきます。

この映像には、佐伯がいじめを受けていた当時の記録や、現在進行中の復讐の様子が映し出されており、旧友たちを恐怖の底に突き落とします。

この場面で、彼らは過去のいじめに向き合わせられ、その罪の重さを再確認します。

映像が示すのは、佐伯の復讐が計画的に進行しているという事実です。

山内の悩み

同窓会で見た映像が、山内に再び過去と向き合わせます。

彼がかつて佐伯を助けずに無視していたことが、彼の心に重くのしかかります。

山内は罪悪感に悩まされる一方で、事件を解決しなければならないという責任感に駆られます。

また、山内だけでなく、他の旧友たちもそれぞれの罪に向き合わせられ、彼らがいじめに関与していたことがいかに重大であったかが強調されます。

佐伯がどれほど精神的に苦しんでいたのか、そしてそれがどのように彼の復讐心を燃え上がらせたのかが明確に描かれます。

ザシス３巻の見どころ（ネタバレ含む）

『ザシス』第3巻は、物語のクライマックスを迎え、真犯人の正体が分かります。

これまでの伏線が一気に回収され、連続殺人事件の全貌が明らかになるとともに、驚きと感動のエンディングが待っています。

真犯人の正体と動機

物語の中盤で、山内海と八木沢珠緒は佐伯遥人が残した未発表小説『ザシス』の全容を明らかにし、その内容が現実の連続殺人事件と恐ろしいほど一致していることに気づくことになります。

犯人は、ただの復讐心から動いていたわけではなく、深い悲しみと孤独によって行動に至ったことが浮き彫りになります。

犯人の動機は、いじめへの憎悪だけでなく、被害者としての絶望感と孤独が深く絡んでいます。

冷酷で計画的に見える復讐の背後には、心の救いを求める切実な叫びが隠されており、この描写により物語は単なるサスペンスにとどまらず、人間ドラマとして深みを増します。

最終対決と決着

物語のクライマックスでは、山内と真犯人がついに対峙します。

これまで張り詰めてきた緊張が解き放たれる瞬間であり、山内は罪悪感に苦しみながらも、真犯人の行動を止めるために立ち向かいます。

対話の中で、山内は犯人の心の闇に触れようと試みますが、それでも犯人の行動を正当化することはできません。

事件の全貌が明かされ、犯人が選んだ最後の行動によって物語が大きく変わります。

母親の復讐劇と共謀者

遥人の母親の背後に共犯者が存在していたことが明らかになります。

その共犯者が遥人そのものである可能性が高く、母親と遥人の復讐したいという気持ちが重なった複雑な人間関係が明らかになります。

また、いじめの首謀者として晋太郎の正体も明らかになり、いじめが単なる個人的なものではなく、より大きな陰謀の一部であったことが示されます。

衝撃的なラスト

最終シーンでは、遥人がまだ生きているかもしれないという展開が描かれます。

彼が死亡したと信じられていたものの、最後に出てくる靴が遥人の靴と同じで、彼の生存を暗示しています。

この靴のシーンは、復讐に執着する遥人の心情と共に、母親が追い求めた復讐のむなしさを象徴しています。

『ザシス』の感想を巻ごとにまとめてご紹介

『ザシス』の各巻の感想をまとめてご紹介します。

物語の進行に伴って変化する登場人物の心情や、印象的なシーンに焦点を当てて、より深く作品を楽しむための参考にしていただければと思います。

ザシス１巻の感想

１巻のテーマは「過去の行いがいかに現在に影響を与えるか」です。

山内がいじめを無かったことにしようとしても、それが事件に結びつき、彼らを追い詰めていく様子は非常にリアルで、読者に強い共感を呼びます。

また、小説『ザシス』が現実とリンクすることで物語のミステリー要素が深まり、最後まで息を呑む展開が続きます。

ザシス２巻の感想

第2巻を通して、過去と現在が巧妙にリンクしていく緊張感が読者を引き込みます。

現実の連続殺人事件と、佐伯の書いた小説『ザシス』との関連に衝撃を受けながら物語がどのように展開するのかに目が離せません。

山内が過去の失敗と向き合って事件に立ち向かう様子には、多くの読者が共感を抱くことでしょう。

ザシス３巻の感想

３巻では物語全体の伏線が一気に回収され、真犯人が明らかになるクライマックスが描かれます。

佐伯の母親の行動は単なる復讐劇にとどまらず、「座視」というテーマを通していじめの本質や、人々が過去の過ちにどう向き合うべきかを問いかけています。

特に最後の「靴」の描写は、遥人が生存しているのかどうかを明示せずに物語を締めくくり、読者の想像力を掻き立てます。

物語全体を通して、復讐がもたらす虚しさと過去の罪を見逃すことの恐ろしさが巧妙に描かれ、読者に深い余韻を残します。

この最終巻は復讐が果たされても救いがないことを強調し、いじめを見過ごした人々の罪に向き合わせる一冊となっています。

『ザシス』あらすじは？見どころや感想を徹底調査！まとめ

『ザシス』のあらすじや見どころについて、徹底的にご紹介しました。

物語の中で描かれる複雑な人間ドラマや、緻密に作り込まれたストーリーの魅力を感じていただけたかと思います。

『ザシス』のあらすじを知ることで、登場人物たちの行動や心情により深く共感できるようになるはずです。

また、各巻ごとの感想や注目すべきシーンを振り返ることで、物語の本質やメッセージに気づくことができるでしょう。

最後まで読んでいただきありがとうございました。