2025年6月28日よりアニメ版『タコピーの原罪』の放送が開始され、話題になっています。

アニメ版であの原作の衝撃が再び蘇る‥。
かつてジャンプ+で連載され、衝撃的な展開と深いテーマ性で話題を呼んだ『タコピーの原罪』が、ついにアニメ化。
「かわいい宇宙人×小学生の日常」という一見ほのぼのとしたスタートから一転、人間の“罪”と“救い”に迫るストーリーは、多くの読者に強烈な印象を残しました。



夏アニメ最大の話題作を完全ガイド!あらすじからタコピー沼にハマること間違いなし!
気になる、アニメ版『タコピーの原罪』のあらすじ・声優・制作陣から見どころまで徹底網羅解説していきます。
最後までご覧くださいね。
『タコピーの原罪』は2025年夏アニメの話題作


早速『タコピーの原罪』について詳しく解説していきます。
- 2021年12月〜2022年3月に「少年ジャンプ+」で短期連載されたウェブ漫画
- 全2巻で140~145万部を突破
- SNSで反響を呼び、「このマンガがすごい!2023」オトコ編で3位にランクイン



衝撃的な内容とダークなテーマにより、アニメファンはもちろん、考察好きにもファンの多い作品です。
『タコピーの原罪』アニメ版あらすじ
以下が、6月28日より放送開始されたアニメ版『タコピーの原罪』のあらすじです。
- ハッピー星から来た宇宙人「タコピー」は、“地球をハッピーにする”という目的で地球へ降り立つ
- 出会ったのは、無表情で心を閉ざした9歳の少女・久世しずか
- しずかは家庭内に問題を抱え、学校ではクラスメイト・雲母坂まりなから執拗ないじめを受けていた
- タコピーは“ハッピー道具”でしずかを救おうとするが、道具は想像以上に危険で、重大な事件が起こってしまう



時間をさかのぼるタコピー。未来を変えるための“罪と償いのループ”が始まる…。
果たして、タコピーはしずかを救うことができるのでしょうか?
タコピーの原罪の時系列についてはこちらの記事で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。
声優キャスト一覧
キャラクター | 声優名 | 代表作 | 解説 |
タコピー![]() ![]() | 間宮くるみ | ハム太郎(とっとこハム太郎) | ボイスコミック版からの続投。無垢なハッピー星人の声を独特のトーンで演じる。 |
久世しずか![]() ![]() | 上田麗奈 | 栗花落カナヲ(鬼滅の刃) | 感情を押し殺した複雑な内面をリアルに演じる。演技が涙腺を直撃すると話題に。 |
雲母坂まりな![]() ![]() | 小原好美 | キュアミルキー/羽衣ララ(プリキュアミラクルユニバース) | いじめ加害者としての狂気をはらんだ演技が高評価。 |
東直樹![]() ![]() | 永瀬アンナ | 天内理子(呪術廻戦) | 学級委員長でありながら、裏で状況を静かに見つめる観察者的存在。 |
しずかの母 | 大地葉 | 綾波(アズールレーン) | 家庭内で無関心を装う“もう一つの罪”を体現。 |
チャッピー(しずかの愛犬) | 藤原夏海 | 川俣かすみ(小市民シリーズ) | 重要な存在として、第2話で心を揺さぶる展開に‥。 |
『タコピーの原罪』の世界観を表現する声優陣の高い演技力から、今後も目が離せませんね!
制作スタッフ陣
原作・脚本・監督 | 飯野慎也(『Dr.STONE』脚本協力経験あり) |
キャラクターデザイン | 長原圭太(『葬送のフリーレン』『ダンジョン飯』などの原画担当) |
音楽 | 藤澤慶昌(『ユーフォニアム』『アイカツ!』などで知られる) |
美術監督 | 板倉佐賀子(『鬼滅の刃』背景班出身) |
色彩設計 | 秋元由紀(『サマータイムレンダ』『小市民シリーズ』など担当) |
撮影監督 | 若林優 |
編集 | 坂本久美子 |
音響監督 | 明田川仁(『SAO』『魔法科高校の劣等生』) |
OP・ED情報
オープニング(OP) | エンディング(ED) | |
曲名 | ハッピーラッキーチャッピー | がらすの線 |
アーティスト | ano | Tele |
作詞/作曲 | ano | 谷口喜多朗 |
歌詞抜粋 | 「身に覚えのない星に 願い 撃つ 踏み外したら 罰罰罰 ワンツーでちゅーぶらりん」(Uta-Netより引用) | 「ほらね、もとどおりだよ。相変わらず君がなぞる、がらすの線。」(Uta-Netより引用) |
レーベル | TOY’S FACTORY | TOY’S FACTORY |
配信日 | デジタル配信:2025年6月4日(ano セカンドアルバム『BONE BORN BOMB』収録) | デジタル配信:2025年6月25日 |
コメント | 「中学生時代、周りに色がない感覚だった時のこと…ありのまま書きました」(アニメ『タコピーの原罪』公式サイトより引用) | 「タコピーに限らず…酸欠の魚みたいに喘いで生きている。この曲の間だけは穏やかに呼吸して欲しいと思って作った。」(アニメ『タコピーの原罪』公式サイトより引用) |
配信情報
アニメ版は全6話放送で、地上波放送はありません。



TBSは制作協力のみです。
U-NEXT/ABEMAプレミアム/Amazon Prime Video/Disney+/DMM TV/dアニメストア(包括Prime Video版)/FOD/Hulu/J:COM STREAM/Lemino/milplus/Netflix/TELASA(Ponta含む)/WOWOWオンデマンド/アニメタイムズ/アニメ放題/ニコニコチャンネル/バンダイチャンネル/ふらっと動画
ABEMA、Lemino、ニコニコ生放送では各話配信後、期間限定で最新話が登録不要で視聴可能
『タコピーの原罪』見どころ5選
アニメ版『タコピーの原罪』において、ぜひ注目してほしい見どころを厳選して5つご紹介していきます。
見どころ①可愛い × 地獄展開のギャップが痛いほど刺さる
- 「可愛いタコピー」が、いじめや自殺といった重い現実に直面することで、視聴者に強烈な衝撃を与える
- 第1話の終盤、タコピーが“仲直りリボン”をしずかに渡すシーン
しずかがそのリボンで涙をこらえながら指切りするシーンは、視覚と感情のギャップが痛いほど伝わってきます。
見どころ②呼吸すら忘れる!神演出で“余韻”を刻む静寂
- 声と間(ま)を通して感情を“圧縮”する演技演出が高評価
- タコピー、しずか、まりなの芝居がそれぞれ特有の空気を与えている



暴力後に訪れる静寂は、視覚よりも感覚に深く響く構造になっています。
原作漫画の雰囲気に、声が加わることで、物語の深みがさらにましています。
見どころ③チャッピーが守った“代償”と家族の葛藤
- まりなを守ろうとした愛犬チャッピーが噛んだことで問題発覚
- しずかはショックと混乱の中、「チャッピーが父親のもとにいるかもしれない…」という想いを抱く
- 家族対応も曖昧で、チャッピーの命運が決まる絶望的シーンが衝撃的と高評価
「チャッピーが噛んだ直後からストーリーが急展開し、“怖いけど止まらない”展開に惹かれた」という感想が散見されています。
「正義の反撃」が逆に責任と悲劇を生むという倫理的ジレンマ構図に、現実世界でも自問を誘っているのかもしれません。
見どころ④心を抉る第1話の強烈な“重さ”とカタルシス
- 第1話は約38分(アニメは基本的にCMを含み30分)
- しずかを笑顔にする善意の裏に、“何度も死を見てしまう苦痛”まで描写
- いじめやネグレクトなどの描写が子どもの視点で展開されるため、大人視聴者にも刺さる
第1話は誰もが視聴後に心が揺さぶられる、まさに“入口”として完成された導入編といえます。
見どころ⑤“胸糞だけど離れられない”中毒性
- メディアでは、「明るそうに見えるけれど全然明るくない」「加害者も被害者も描かれ、暗すぎて余韻が深い」などの評価
- SNSなどでは、衝撃的な内容に、驚きが相次いでいる
「タコピーの原罪読んだけど感想の整理がつかない。…誰かを幸せにしたいだったり、他者に何かを期待することの傲慢さや罪の部分が描かれている」(Xより引用・2024年7月9日)
「私たち人間は、罪に対して相応の罰を求めるけれど、タコピーはそうじゃない。タコピーは、誰にでもハッピーになる資格があると考えているんだと思う。」(Xより引用・2025年7月9日)



初見視聴者は、気をつけて!このアニメ、ドタバタハートフルと見せかけ裏切る重厚展開アニメです!!
“離れられない暗さ”による中毒性で確実にファンを増やしているといえます。
おまけ:今後の注目ポイント
- チャッピーの命運:保健所送り後、しずかおよび視聴者の心境の描写に注目
- タコピーとしずかの絆:チャッピーを取り戻すためのタコピーの奮闘ぶりが、物語をどう動かすのか
- SNS反応の拡大:X(旧Twitter)や掲示板での議論が活発になっており、今後の展開や倫理的問題提起がトレンド化すると予想
物語が確実に動き出し、キャラクターだけでなく、視聴者も振り回され始めた『タコピーの原罪』の今後が楽しみです!
『タコピーの原罪』小ネタ&裏話


ここからは、『タコピーの原罪』のあまり知られていない裏話や、制作秘話をご紹介していきます。
『タコピーの原罪』物語の小話
- タコピーの本名「Nnu‑Anu‑Kf」は、初登場時しずかが聞き取れず「タコピー」と命名
- 各話のタイトルは“道具名”になっている(例:「しあわせカメラ」「じかんリボン」など)
- アニメ版で原作未収録のカットが挿入されているシーンがある
アニメオリジナルシーン | 内容 | 意味 |
初対面の“風”演出カット | アニメではタコピーの登場にあわせて“風が吹く”カットが追加 | 二人の対比(複雑な感情を抱えるしずかと、浮遊感あるタコピー)を視覚的に強める演出 |
夕暮れ時の“鳥のシルエット+電柱”カット | アニメ第1話で、夕暮れの空に浮かぶ鳥たちと電柱が暗くシルエットで描かれる一連のカット | タコピーが“ハッピー道具”を渡す前、しずかとタコピーの認識のズレを示唆する演出 |
“音だけ”で描かれるしずか宅の物音 | しずかの家庭環境を“音だけ”で表現するシーン | 原作は直接描写されているが、あえて画で見せず、音で描くことで視聴者の想像をかき立てる巧妙な演出 |
原作のダークファンタジーな空気感が、アニメ版ではさらに鮮明に表現されています。
アニメ制作秘話
- 監督・飯野慎也さんは「原作の痛みやリアリティを損なわず、アニメーションとしてどう表現するかに心血を注いだ」と語る
- 全6話構成で「1話ずつ重みのある内容に集中できる」構成
- 明るくポップな色調は“現実逃避的な違和感”を狙ったもので、現実の重さとファンタジーの乖離を意図的に強調している
演出や間の取り方にも原作への強いリスペクトが感じられます。
5つの軸で徹底考察
最後に、『タコピーの原罪』の考察ポイントについてご紹介していきます。
倫理・宗教・SF構造・心理・メタ文学の五軸からに『タコピーの原罪』を徹底考察していきます。
倫理視点:その優しさ、誰のため?
- タコピーが“ハッピー道具”でしずかやまりなの問題を解決しようとする行為は、「善意な介入」だが、結果的に過干渉となり予期せぬ悲劇を生む構造
- 特に、「誰かを救えば他の誰かが壊れる」ジレンマ=タイムリープの繰り返しが倫理的緊張を生み出している
タコピー自身や親たちが「自分がハッピーになりたい」という欲望から行動し、“助け”が自己満足に留まってしまう構造も批判的に描かれるといえます。
宗教・神話視点:タコピー=天使?堕天?
- タイトルの「原罪」は、アダムとイブの禁断の果実に触れた罪=楽園喪失の寓意を反映している
- タコピーが“ハッピー星の掟”を破り、干渉し続けた結果、自らハッピー星に帰れなくなる構造は、「楽園追放と自己犠牲」の宗教構造と重ねられる
「記憶喪失→物語として消えてゆく」は、再生や救済への道として、宗教的な浄化や復活のメタファーとも受け取れます。
SF構造視点:時間を超えても、悲しみは繰り返す
- 中盤から散りばめられるタイムリープ(時間跳躍)の構造が、本作のSF的核
- 「ひとりが救われれば別の誰かが消える」因果の罠が繰り返され、希望と絶望の狭間を行き来する
タイムリープは脱出ではなく、自身の救済へのアンビバレンスを映す鏡と考えられます。
キャラ心理視点:しずかは加害者?被害者?
- しずか:ネグレクトやいじめの被害者でありながら、『まりなを殺した「加害者」』でもある。
- まりな:しずかをいじめていた“加害者”だが、その裏には親からの過度な期待と孤独があり、実は“被害者”の側面も持つ
- 東:しずかとまりなの間で板挟みになりつつ、自分の意志を出せず苦しむ姿は、『周囲に飲まれる「第三者」』の辛さを体現
この作品が他と違う点は、誰もが「加害者」と「被害者」両方の顔を持っていることです。
メタ視点:タコピーはなぜ「おはなし」になったのか?
物語のラスト、タコピーはもはや“道具”を使うことも、“過去に戻る”こともせず、「おはなし」になることを選びます。
これは非常にメタ的な展開で、フィクション=物語そのものに癒しの力があるというテーマを描いているといえます。
- 「物語として残る=誰かが覚えてくれる」
- 「過去は変えられないが、誰かの心には残せる」
- 「語られることが、最も強い救いである」
タコピーは“おはなし”として読者の心に生き続けることで、一人の命として報われるのです。



現代のSNS時代における「忘れないことの力」を象徴しているとも言えます。
アニメ版『タコピーの原罪』完全ガイド|あらすじ・声優・制作陣・見どころを徹底解説まとめ


2025年夏アニメの注目作品『タコピーの原罪』のあらすじ、声優、制作陣、見どころに至るまで徹底解説してきました。
- 見た目とのギャップの圧に打ちのめされる体験型アニメ
- アニメ版の声と静寂で生まれる余韻の演出力に高評価
- 全6話構成で配信限定



声優の間の取り方、制作陣の原作へのリスペクトが光るまさに2025年夏アニメ再注目作品!!
アニメ版のあらすじだけではわからない、重厚なテーマのギャップを感じてください。
最後までご覧いただきありがとうございました。